2017/01/21

ウズベキスタン刺繍  スーザニ

「スーザニ」はペルシア語に起源があり、縫い針という意味です。中央アジア国々で製作される手工芸品と民族衣装の1種類です。
元々は女性がお嫁にいく時の持参金の一部として製作されていました。ウズベキスタンとタジキスタンの家庭では今でも結婚式のお祝いに新郎に与える贈り物で、後は家宝のように大事にされています。刺繍素材としては裏と表の布は綿生地、刺繍糸はシルクが主に使用されています。手で縫われたスーザニは壁掛け、クッションカバー、ベッドカバーなどです。女性の服、帽子にも鮮やかな刺繍がよく施されています。

ウズベキスタンと中央アジア各地域の刺繍には様々な特徴が見られます。タシケントでモチーフとなる題材として一般的に太陽、月、宇宙などが使用されています。スイカと草木の模様はサマルカンドのブランドパターンになっています。ウズベキスタン南部の方に刺繍の表にはオレンジ、赤色などの鮮やかな布を使います。
各刺繍は家を美しく飾るだけでなく、それを作る女性の思いが込められています。パプリカ、サソリなどの図案は、家と家族の人たちの身を守る魔除けの意味が含まれています。ザクロは種子が多いので、この家で子供が多く生まれるように、豊穣、豊富な収穫などの意味を持っています。
タシケント伝統工芸博物館には19世紀初めごろの刺繍が展示されています。こちらで刺繍を学ぶマスタークラスを行います。ご興味のある方はメールでお問い合わせください。

外部リンク:
https://ja.wikipedia.org/wiki/スーザニ

http://repository.tufs.ac.jp/bitstream/10108/65400/1/field-5_p30-31.pdf




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